給湯器から水が漏れる時の対処法!放置のリスクや早めの交換のメリットを紹介
給湯器から水が漏れている場合、給湯器に何らかのトラブルが起きている可能性が高いといえます。
「給湯器から水漏れはあるけど、使えているから大丈夫」と何も対処せずに放置していることは、安全面においてリスクがあるため、速やかな対処が必要です。
今回の記事では、
- 給湯器から水が漏れている!でもどうしたらいいか分からない!
- 給湯器からの水漏れを放置しているとどうなるのか心配!
という方に向けて、給湯器から水が漏れる時の対処法や、放置するリスクをお伝えします。
給湯器から水が漏れる時の対処法(応急処置)
- 水道メーターを確認する
- 給湯器のリモコンのエラーコードを確認する
- 給湯器の電源を落とす(ブレーカーを落とす)
- 給湯器の水漏れ発生個所や状態を確認する
- ガス栓を閉める
- 止水栓を閉める
- 業者に連絡をする
上記は、給湯器から水が漏れている場合の、具体的な対処方法(自分でできる応急処置)です。
【1】~【6】までの工程を行っておけば、給湯器の水漏れは一旦止まり、【7】で専門業者に連絡するまでの間、安心することができます。
焦らず順を追って、対応していきましょう。
【1】水道メーターを確認する
まずは、水道メーターが動いているかどうか、確認しましょう。
水道を使っていない状態でも、水道メーターが作動しているようであれば、水漏れが起こっていると判断できます。
水道メーターの設置場所は、多くの場合、次のとおりです。
- 戸建住宅:敷地内の道路に面した箇所
- 集合住宅:玄関ドア付近
【2】給湯器のリモコンのエラーコードを確認する
続いて、給湯器のリモコンにエラーコードが表示されているかどうか、確認しましょう。
給湯器が不完全燃焼を起こしている可能性があるため、確認が必要です。
エラーコード「111」「112」「113」が表示されている場合は、給湯器の点火不良が疑われます。
通常、安全装置が働いて、給湯器は停止しますが、使えるからといって無理に使用を続けると、一酸化炭素の発生が懸念されるため、要注意です。
【3】給湯器の電源を落とす(ブレーカーを落とす)
給湯器の水漏れが発生したままで給湯器を使い続けると、機器の劣化が早くなり、電子部品の漏電などが懸念されるため、電源を落とす必要があります。
【4】給湯器の水漏れ発生個所や状態を確認する
水滴をたどるなどして、水漏れの発生箇所や状態を確認しましょう。
給湯器の水漏れが疑われる箇所は、主に「減圧弁」「配管の接続箇所」「給湯器本体」の3箇所です。
このうち、「減圧弁」から一時的にポタポタと水が滴っているのは、給湯器の減圧のための水抜きであり、故障ではありません。
しかし、水が出続ける場合は減圧弁の故障です。
「配管の接続箇所」からの水漏れがある場合は、ゴムパッキンの劣化・変形が原因であると疑われます。
配管から給水している止水栓を閉めて、水漏れを止めてください。
「給湯器本体」全体に水が滴っている場合は、熱交換器や配管等に亀裂・破損が生じている可能性があります。
この場合も同様に、止水栓を閉めて、水漏れを止めてください。
【5】ガス栓を閉める
給湯器の使用を止めて、電源を落とすと同時に、ガス栓も閉めておくことが無難です。
これは、ガス漏れの心配がなくなるためです。
【6】止水栓を閉める
給湯器の水漏れの発生箇所や、不具合の原因が特定できない場合も、止水栓は閉めておくとよいでしょう。
ここまでの工程をまとめると、
- 止水栓を閉める
- 給湯器の電源を落とす(方法が分からない場合、コンセントを抜く)
- ガス栓を閉める
この3つを行っておけば、給湯器の水漏れは一旦止まり、専門業者に連絡するまでの間、安心できます。
【7】業者に連絡をする
給湯器の水漏れの状況を確かめて、ガス栓や止水栓を閉めた後、専門業者に連絡をします。
専門業者が来る前に、できれば給湯器の使用年数を調べておきましょう。
給湯器を修理すべきか、交換すべきかの判断に役立ちます。詳しくは後述します。
実際によくある給湯器の水漏れの原因について
実際の現場では、給湯器の熱交換器からの水漏れが多い印象です。
熱交換器という部品(給湯回路の水をお湯に変換する部品)に、経年劣化による亀裂などが発生し、水が漏れてしまいます。
まれに凍結予防がうまく働かず、プラスチック製の部品に亀裂が入るケースもあります。
これは新しい給湯器でも起こることがあるので、注意が必要です。
その他、内部パッキンや樹脂製部品の経年劣化などが、給湯器の水漏れの原因になります。
給湯器から水が漏れる時、どこに連絡する?
給湯器から水が漏れている場合、先に挙げた対処の後、給湯器の修理ができる業者に、速やかに連絡することになります。
なお絶対に、自分で給湯器を分解・修理してはいけません。
給湯器の内部は、電子部品などを有する複雑な構造になっています。
またガス管も配管されているため、専門的な知識のない人が分解することは、非常に危険です。
賃貸住宅の場合
賃貸住宅にお住まいの場合は、専門業者に連絡をする前に、オーナー(大家さん)・管理会社に連絡をしましょう。
給湯器は備え付けの設備なので、管理者の責任で修理することが一般的です。
物件によっては契約している専門業者があり、管理者サイドで給湯器の修理を手配してくれることが多いです。
持家住宅の場合
自己所有する戸建住宅など、持家住宅の場合は、自分で業者を手配する必要があります。
ガス業者などに依頼することが基本ですが、施工して間もない場合であれば、まずは施工会社に連絡してみましょう。
施工時の不具合が原因で、給湯器から水漏れしている場合、施工会社の責任で対応してもらえるケースがほとんどです。
また、給湯器の保証期間内であれば、無償で修理できる可能性があります。
なお、当社東急でんき&ガス サポートでも、給湯器の修理・交換を実施しております。
給湯器のことでお困りでしたら、お気軽にお電話またはメールフォームより、ご相談ください。
給湯器から水が漏れるのを、放置しているとどうなる?
給湯器から水が漏れるのを放置していると、自分の家だけでなく、周辺の家まで巻き込む危険が発生するリスクがあります。
- 一酸化炭素中毒に繋がるおそれがある
- 電気系統に水がかかってショートするおそれがある
- 階下や共用部分が浸水する
順に解説します。
一酸化炭素中毒に繋がるおそれがある
給湯器の水漏れにおいてもっとも危険なのは、一酸化炭素中毒のおそれです。
水漏れの症状が給湯器の内部で発生した際に、その影響により、水を温めるためのバーナーの火が不完全燃焼を起こすことがあります。
そうすると一酸化炭素が発生してしまいます。
一酸化炭素にはニオイがなく、色のついた煙が出るようなこともありません。
一酸化炭素による中毒は、自覚症状に乏しく、気がつかないうちに身体が危険な状態に陥ることがあります。
給湯器は屋外に設置することが多いため、「密閉状態にならないから大丈夫では?」と思っている方も多くおられます。
しかし実際は、例えば浴室の窓から一酸化炭素が入り込んで中毒になるケースもあり、決して軽視してはいけません。
電気系統に水がかかってショートするおそれがある
水漏れによって、給湯器の電気系統に水がかかった場合、ショートや漏電のリスクがあります。
漏電は感電事故に繋がる可能性があるため、とても危険です。
また、ショートが原因で思わぬ事故が発生することも考えられます。
どちらも大きなリスクといえるため、給湯器から水が漏れる場合は、直ちに使用を中止し、給湯器本体の電源を速やかに落としましょう。
階下や共用部分が浸水する
集合住宅にお住まいの場合、給湯器の水漏れを放置すると、階下の部屋や廊下などの共用部分に浸水してしまう可能性があります。
もちろん、近隣住民や管理会社、賃貸物件であればオーナーへの迷惑となってしまいますので、水漏れしている給湯器は早急に対応することが必要です。
給湯器の「修理」と「交換」で悩んだら、何を目安に決める?
給湯器の修理と交換、どちらにするかで悩んだ場合、「給湯器の使用年数」が判断のポイントになります。
給湯器の購入・設置から10年以上経っていると、修理に必要な部品が確保できないことがあり、この場合は修理ではなく「交換」が必要になるでしょう。
また古い給湯器は、仮に今回の水漏れの原因を解消できたとしても、別の不具合を起こす可能性が高いです。
そうすると再び修理が必要となり、手間と費用が発生します。
給湯器の耐用年数は、7~10年程度です。
これを超えて給湯器を使っているようなら、修理で対応できる場合であっても、交換を検討することをオススメします。
給湯器を早めに交換するメリット
現在ご使用の給湯器がエコジョーズタイプではない場合、エコジョーズタイプに交換すると、ガス代を抑えることができるというメリットがあります。
また、新しい給湯器に交換することで、給湯器が突然使えなくなる(故障する)可能性は低くなります。
お住まいの地域で補助金が出ていることが分かっているなら、その補助金があるうちに交換工事を済ませることもよいでしょう。
補助金の条件などを確認して、業者に相談してみましょう。
まとめ
以上、給湯器から水が漏れる時の対処方法や、修理と交換で悩んだ場合の判断基準、給湯器を早めに交換するメリットなどを解説しました。
繰り返すようですが、給湯器の水漏れは、安全のために速やかに対応することが望まれます。
7~10年使っている給湯器であれば、修理ではなく交換を検討しましょう。
なお、当社東急でんき&ガス サポートでも、給湯器の修理・交換を実施しております。
給湯器のことでお困りでしたら、お気軽にお電話またはメールフォームより、ご相談ください。