ガスコンロの掃除の仕方|意外と汚れる場所は?汚れによる不具合は?
毎日の料理に使う、ガスコンロ。
正しいお手入れをこまめにすれば、コンロの経年劣化をおさえることができ、綺麗な状態が長持ちします。
しかし、「コンロを綺麗にしたいけれど、コンロの掃除の仕方が分からない!」という人もおられるのではないでしょうか。
そこで今回は、コンロを掃除するために必要な道具から、具体的な掃除の仕方まで、詳しく紹介していきます。
「どんな場所が汚れやすいのだろう?」「汚れを放っておくとどうなるの?」といった、よくある疑問にもお答えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
コンロの掃除のために準備する道具
- やわらかいスポンジ
- やわらかい布
- やわらかい歯ブラシ
- 台所用中性洗剤
- メラミンフォームスポンジ(※)
- クリームクレンザー(※)
※ガラス天板・Gクリアコート天板・パールホーロー天板・ホーロー天板面以外には使用しないでください。
上記が、コンロの掃除のために準備するとよい道具です。
【使い方のポイント1】スポンジや布は軽く絞ってから使う
スポンジや布は、軽く絞ってから使いましょう。
絞らずに使用して水分が残った場合は、点火不良・サビ・設置台への水分滴下などの原因になります。
【使い方のポイント2】スプレー式洗剤は、布やスポンジに含ませる
スプレー式洗剤を直接かけると、機器内部に洗剤が入り故障の原因になります。
やわらかい布やスポンジに含ませてから、使用するようにしましょう。
コンロの掃除に使ってはいけない道具
先ほどは、コンロの掃除に使える道具について紹介しましたが、使ってはいけない道具もあるので、そちらも紹介しておきます。
<キズの原因になるので使ってはいけない>
- スポンジたわしの裏面(硬い)
- ナイロンたわし
- パームたわし
- 金属たわし
- 硬い歯ブラシ
- クレンザー
- みがき粉
- 歯みがき粉
<表面の変質・変色・サビ・はがれ・割れの原因になるので使ってはいけない>
- 酸性洗剤・漂白剤
- アルカリ性洗剤・漂白剤
- シンナー・ベンジン・アルコール
- 弱酸性洗剤
- 弱アルカリ性洗剤
- 重曹
<火災の原因になるので絶対に使ってはいけない>
- 可燃性スプレー
- 浸透液
- 潤滑剤
上記は、引火して火災の原因になるので、絶対に使ってはいけない道具です。
コンロの掃除を始める前に!確認するべき4つのポイント
- 機器が冷めていることを確認
- ガス栓が閉まっていることを確認
- 点火ロックをする
- 手袋をはめる
コンロの掃除を始める前に、上記4つのポイントを確認しておきましょう。
【1】機器が冷めていることを確認
火傷のおそれがあるので、機器が冷めていることを確認してから、掃除に取りかかりましょう。
【2】ガス栓が閉まっていることを確認
コンロの掃除を始める前に、ガス栓が閉まっていることを必ず確認しましょう。
ガスの元栓は、コンロの奥側もしくは左右の脇に設置してあることが多いです。
ビルトインコンロの場合は、コンロの下の収納スペースに、ガスの元栓が設置されていることが大半です。
【3】点火ロックをする
コンロの掃除を始める前に、コンロの点火ロックをしておくと、誤って操作部に触れた場合でも火が点かないので安心です。
点火ボタンの近くに「ロック」と書かれたつまみがあれば、それが点火ロックです。
また、乾電池(100Vタイプの場合は電源プラグ)を抜くことも、誤操作防止になります。
【4】手袋をはめる
コンロの掃除中にケガをしないように、手袋をはめましょう。
コンロの掃除の仕方を部位ごとに紹介
- 天板(トッププレート)
- バーナー
- 五徳(ごとく)
- グリル排気口
- グリル庫内
- グリル部品
- ゴム管
以下では、コンロの掃除の仕方を部位ごとに紹介します。
【1】天板(トッププレート)
<ガラス・Gクリアコート・ホーロー天板の場合>
――軽い汚れの場合
メラミンフォームスポンジに水を含ませて軽く絞り、汚れている部分を軽くこすります。
バーナーリングは、軽い汚れの場合は、やわらかい布で拭き取って落とします。
それでも落ちにくい場合は、スポンジに薄めた中性洗剤をつけ、軽く絞り、やわらかい面でやさしく拭き取ってください。
洗剤が残らないように、水拭きと乾燥を行いましょう。
――ガンコな汚れの場合
天板のガンコな汚れには、クリームクレンザーとラップを使いましょう。
汚れにガラス・Gクリアコート天板専用のクリーナーや、クリームクレンザーを少量つけて、丸めたラップで円を描くようにこすり取り、布で拭き取ると綺麗になります。
クリーナーが残らないように、水拭きと乾燥を行いましょう。
※注意点※ キズがつくおそれがあるので、専用クリーナーやクリームクレンザー、メラミンフォームスポンジは、ガラス・Gクリアコート・パールホーロー天板・ホーロー天板以外の部分には使用しないようにしましょう。 また、研磨性の高いクレンザーの場合、ガラス・Gクリアコート・パールホーロー天板・ホーロー天板にキズがつく可能性があります。 表面印刷が薄くなる可能性もあるため、常用はしないでください。 |
<フッ素・ステンレス・アルミ天板の場合>
台所用の中性洗剤や水を含ませたスポンジ・布など(やわらかいもの)で、汚れを拭き取った後、乾いた布で拭きましょう。
金属たわしや磨き粉などは、天板の表面を傷つけたり光沢が変わったり、色ムラの原因になるので、使ってはいけません。
【2】バーナー
- バーナーキャップ
- 温度センサー
- 立消え安全装置・点火プラグ
バーナーには様々な機能が搭載されており、部位によって掃除の仕方が異なります。
<バーナーキャップ>
――軽い汚れの場合
バーナーキャップは、やわらかい布やスポンジに台所用中性洗剤をつけて、丸洗いをします。
水で洗い流したら、乾いた布で十分水気を拭き取ってから、バーナーキャップの取付けを行ってください。
――ガンコな汚れの場合
バーナーキャップの目詰まりや汚れを、やわらかい歯ブラシやつまようじで取り除いたあと、台所用中性洗剤で丸洗いします。
水で洗い流したら、乾いた布で十分水気を拭き取ってから、バーナーキャップの取付けを行ってください。
なお、バーナーキャップの目詰まりや汚れは、不完全燃焼や点火不良の原因になります。よって、きちんと掃除をすることが必要です。
ステンレス製のバーナーキャップの掃除には、ステンレス専用のクリーナーがオススメです。
丸めたラップなどにつけて使うと、汚れが落ちやすいです。
また、ステンレス製のバーナーキャップの場合は煮洗いは変色につながるので避けてください。
<温度センサー>
センサー頭部と側面の汚れは、水に浸して固く絞ったやわらかい布で、片手を添えて拭き取ります。
<立消え安全装置・点火プラグ>
立消え安全装置および点火プラグの軽い汚れは、やわらかい布で拭き取ります。
ガンコな汚れは、毛がやわらかい歯ブラシなどで掃除してください。
【3】五徳(ごとく)
――軽い汚れの場合
スポンジに台所用中性洗剤をつけて、外した五徳を丸洗いします。
――ガンコな汚れの場合
五徳のこびりつきは、煮洗いをして取りましょう。
古い鍋にたっぷりの水を入れ、その中に五徳を入れて火にかけます。
沸騰した状態で約30分おくと、こびりついた汚れが浮き出てきます(汚れがひどい場合、1時間以上かかることもあります)。
なお、鍋の空だきには、注意しましょう。
火を止めて五徳を冷ましてから、浮き出た汚れをスポンジや歯ブラシでこすり落とします。
ステンレス製の五徳の掃除には、ステンレス専用クリーナーがオススメです。
クリーナーを吸い込みにくい、丸めたラップなどにつけて使いましょう。
また、ステンレス製の五徳の場合は煮洗いは変色につながるので避けてください。
【4】グリル排気口
<排気口カバー>
排気口カバーは取り外して、スポンジに台所用中性洗剤をつけて洗ってください。
ホーロータイプの排気口カバーは、ホーロー五徳と同様に煮洗いができます。
排気口カバーが天板と一体になっていて、取り外せない商品もあります。
その場合は、排気口カバーの表面を、先述した「天板の掃除の仕方」と同じ方法で掃除してください。
故障の原因になるので、排気口カバーから洗剤や水分が中に入らないように、注意しましょう。
<排気口>
菜箸などの棒を布・キッチンペーパーなどでくるみ、輪ゴムでとめます。
いわゆる「お手入れ棒」の完成です。
布・キッチンペーパー部分に水を含ませ軽く絞り、汚れの部分を軽くこすります。
【5】グリル庫内
グリル庫内は、汚れが残ったままだとニオイの原因になりやすい場所なので、こまめなお掃除が必要です。
天井面の上火バーナー・立消え安全装置・点火プラグ・下火バーナー・グリル過熱防止センサーなどには、触らないように注意しましょう。
――軽い汚れの場合
薄めた台所用中性洗剤を含ませた布かスポンジで、グリル庫内の側面や底面を湿らせます。
しばらく放置し、汚れを浮かしてから拭き取ります。
先述した「お手入れ棒」を使うと、手が届きにくいところも、楽にお掃除ができます。
しかし、手が届きにくく見えづらいところは、予期しないケガのおそれがあるので、十分に注意しましょう。
――ガンコな汚れの場合
キッチンペーパーに薄めた台所用中性洗剤をつけ、庫内の側壁に湿布のようにはり、約5分間放置します。
キッチンペーパーが乾燥しないように、上からラップを重ねてもよいでしょう。
その後汚れの部分を軽くこすり、洗剤が残らないようにやわらかい布やスポンジで水拭きします。
グリル庫内のお手入れが終わったら、約5~10分空焼きしてください(水気が残っていると、点火しにくい場合があります)。
しっかり焼き切ることで、庫内のニオイやベタつき感が軽減します。
空焼きの際は、グリル焼網・グリルサイドカバーなどの部品や、掃除に使用したキッチンぺーパーを必ず取り出してください。
またグリルタイマーかキッチンタイマーなどを使用し、必ず消火を確認してください。
【6】グリル部品
グリル部品は、簡単に取り外しができる構造になっています。
――軽い汚れの場合
グリル皿やグリルサイドカバーを、スポンジに台所用中性洗剤をつけて洗ってください。
またグリル焼網は、水に浸け置きするか、台所用中性洗剤をつけて放置し、水洗いしてください。
フッ素コート加工やクリアコート加工のグリル焼網・グリル皿は、キズが付きやすいので、たわしの硬い面は使用しないようにしましょう。
グリルとびら・グリル皿受けは、洗剤を含ませた布で汚れを拭き取り、その後に水拭きします。
――ガンコな汚れの場合
汚れがひどい部分に、薄めた台所用中性洗剤をつけたキッチンペーパーを、分解したグリル部品に湿布のように貼り、約5分間放置します。
乾燥しないように、上からラップを貼ってもよいでしょう。
その後、汚れの部分を軽くこすります。
さらに洗剤が残らないように、やわらかい布やスポンジで水拭きします。
グリルサイドカバーは、ホーローや五徳と同様に煮洗いもできます。
【7】ゴム管
――軽い汚れの場合
ゴム管が軽く汚れている場合、やわらかい布やスポンジで水拭きしましょう。
――ガンコな汚れの場合
台所用中性洗剤を浸したキッチンペーパーなどをあてて、しばらく置いた後、汚れをキッチンペーパーなどでよくこすります。
汚れを落とした後は、洗剤が残らないように必ず水拭きをしましょう。
ゴム管の内部に異物が入らないように、注意してください。
なお、割れ・キズがみられるゴム管、硬くなったゴム管は安全のために取替えましょう。
コンロで意外と汚れている場所は?
コンロの天板やバーナーリングは汚れに気付きやすいですが、意外と汚れている部分が他にもあります。
その1つが、五徳です。
五徳は黒い物が多いため、汚れていても目立ちにくく、掃除が後回しになりがちです。
「見た目よりも汚れている」と意識して、こまめな掃除を行うことをオススメします。
また、グリル庫内もあまり見る機会がないため、汚れが溜まりがちです。
グリルの汚れはニオイの原因になりやすいため、やはりこまめな掃除が必要でしょう。
コンロの汚れが原因でコンロが故障することはある?
コンロの汚れが原因で、コンロに様々な不具合・故障が起きる可能性があります。
【1】温度センサーが正しく機能しないことによる不具合
まず、温度センサーに汚れが付着すると、正しく温度が検知できない可能性があります。
温度センサーで正しく温度が検知できないと、焦げの温度を検知してしまうなどの問題が発生します。
たとえば、コンロに「高温調理モード(炒め物などを高温で調理できる機能)」が搭載されている場合がありますが、温度センサーに汚れがあると、この機能が正常に機能しなくなる可能性があります。
また、「温度キープ機能(揚げ物の調理に役立つ)」も、温度センサーに関係しています。
温度センサーに汚れがあると、油の温度を正しく検知できないため、思っている温度と違う温度になってしまう(=揚げ物を美味しく作りにくい)可能性が生じます。
【2】立消え安全装置が正しく機能しないことによる不具合
立消え安全装置のセンサーに汚れが付くと、センサーが正しく機能しなくなり、1回で火が点かないなどの不具合が生じる可能性があります。
【3】バーナーキャップが錆びることによる不具合
バーナーキャップを長く掃除しないと、バーナーキャップが錆びるおそれがあります。
バーナーキャップが錆びると、バーナーキャップが割れたり、欠けたりする可能性が生じます。
バーナーキャップに割れ・欠けがあると、ガスの燃焼が正常にできず(=不完全燃焼)、赤い炎が出ることがあります。
【4】五徳が錆びることによる不具合
五徳もバーナーキャップと同様、長く掃除をしないと、錆びるおそれがあります。
錆びて脆くなった五徳は割れやすく、先の細くなっている部分が折れてしまう可能性もあります。
「掃除が苦手!」でもココだけはおさえておきたいポイント
「掃除が苦手!」という人でも、安全かつ綺麗にコンロを使うために、まずは「こまめに掃除をする」ことを心がけましょう。
掃除が苦手だからといって、日々の汚れを放置してしまうと、ガンコな汚れに変わり、掃除で落とすことが難しくなってしまいます。
「簡単な掃除で済むうちに、汚れを落とす」ことが肝心です。
特に、料理中に吹きこぼれがあった後は、きちんと掃除をしておきたいです。
吹きこぼれの水分が、バーナーリングの隙間から内部に浸透すると、電気系統の故障に繋がる可能性があります。
吹きこぼれた際は、火傷しないようにコンロが十分に冷えたことを確認してから、五徳を外してやわらかい布で拭き取りましょう。
最新のガスコンロは掃除がしやすくなった!
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→ 「スイッチをオフにしても炎が残る」という不具合のビルトインコンロを交換|機能が多彩な新機種に 東京都大田区
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→ レンジフードをノンフィルタータイプに交換|経年劣化が進んだコンロと同時に 神奈川県横浜市
まとめ
以上、コンロの掃除に必要な道具や、コンロの掃除の仕方を解説しました。
コンロの掃除の仕方は、分かっていれば意外と簡単です。
ガンコな汚れにならないうちに、こまめに掃除をすることをオススメします。
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